ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

「なんで俺が
チビ美羅と一緒に行かなきゃいけねぇんだよー」


私だって
聖斗となんか行きたくないよ!!


でも、伯父さんと伯母さんは
家でゲームばかりしてる聖斗を
快く思ってなかったのか
これ幸いと
一緒に行くように!とか言ってる。


結局、聖斗も行くことになった。




キャンプ当日


お昼過ぎに
駅前で優斗の友達と待ち合わせ
電車で海に向かう


私たちの他は
男2人女3人
女の子が来るなんて聞いてなかった…


やけに馴れ馴れしく
優斗にまとわりつく女の子が居た。


「美羅ちゃんて言うの?
可愛いね。
何年生?」

「…4年生」

「そう、私、由香。
由香ちゃんって呼んでね」

「……」


ロングのサラサラの髪を
かき上げながら
まるで、優斗の彼女気取り。


彼女の仕草全てが
気に入らない…


優斗は、あなたのモノじゃない。
私の優斗なんだから…


由香ちゃんに張り合う様に
私は優斗の手を、ギュッと握り締めた。


それを横目で見てた聖斗が
呆れた様に笑ってた…




海に到着すると
すぐにテントを張り
全員で波打ち際までダッシュする。


白いしぶきを上げ
男の子たちは海にダイブ。
女の子たちは
キャーキャー言いながら
水をかけ合ってる。


私はと言うと…
海には入らず
波と戯れているだけ…


ホントは海なんて好きじゃないのに…
言えなかった…
私、泳げない…


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