ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
聖斗の背中…暖かい…
こうやって、ずっと聖斗を抱きしめていたい…
ドサッ!!
「キャッ!!」
乱暴にベットに転がされると
聖斗の顔が近づいてくる。
「美羅…俺はな、怒ってる」
「あぁぁ…うん」
「調子に乗って酒ガブ飲みして
ベロベロに酔っ払いやがって…
それに、なんだ、その格好は?
胸は見えそうだわ
尻は丸出しだわ…
最悪だな!!」
今にも噛みつきそうな勢いで怒る聖斗に
私は捨て犬みたいに
小さくなって、プルプル震えてた。
「ごめんなさい…」
「許さねぇ…」
「ううっ…ごめん…聖斗…」
「泣けば済むと思ってんのか?」
こんな怖い聖斗、初めてだ…
嫌われたの?
もう、私のこと嫌になった?
顔を伏せた目から零れ落ちた涙が
ひんやり冷たいシーツを濡らしていく…
バカなことをしてしまったことに
今更ながら後悔していると
不意に、私の体を包み込む柔らかな感触に驚き
思わず顔を上げた。
「聖斗…」
「あんま、心配させんなよ…
他の男に、美羅の肌を
見せたくねぇんだ…」
あ…
「俺だけの美羅だろ?」
あの日以来
交わされることがなかった口づけ…
私の大好きな
魔法のキス
「エロすぎんだよ…その格好
我慢できねぇだろ…」
背中から滑り込んできた聖斗の手が
いとも簡単に
ブラのホックを弾くと
そのまま胸を強く揉みしだく
耳に吹きかけられる熱い吐息
首筋を滑る唇
まだ、アルコールが残る体は
燃える様に熱く火照る。
愛されたい…
聖斗に、愛されたい…
髪の一本一本
爪の先まで
私の体の全てが
そう、叫んでいた…
例え、あなたが兄だとしても…