ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

そんな一方的な別れなんて
納得できるはずなどない。


私は聖斗の部屋のドアを叩き
彼の名を呼び続けた…


「聖斗、開けて!!
お願い…聖斗!!」


でも、しっかり閉じられた
そのドアが再び開くことは無く


それでも諦めきれなかった私は
ひたすらドアの外で聖斗を待ち続け
やり切れない涙を流すより他なかった…


____ ___ __

_____ ___ __



…あぁ…
私、廊下で寝ちゃったんだ…


目が覚めると
私は聖斗の部屋のドアの前で
丸まって横になってた。


起き上がろうとした時
初めて体に掛けられていた毛布に気付く。


聖斗だ…


彼の香りが残る毛布を抱きしめてみる。

本当に終わりなの?
あんなに愛し合ったのに…
こんなに簡単に終わってしまうの?


部屋を覗くと
もう、聖斗の姿は無く
私は仕方なく
階段を下り、リビングに向かった。


「美羅ちゃん、お早う」


伯母さんの明るい声につられて
キッチンに目をやると
朝食を食べてる聖斗が居た。


「美羅ちゃん。
早くご飯食べちゃって!
お昼前には引越し先に着いてないといけないし…

あぁ、伯父さんが
乗せてってくれるはずだったんだけど
急に用事ができてね…
聖斗にお願いしたから…」

「聖斗に?」


無言で黙々と朝食を食べてる聖斗を
チラッと見る。


伯母さんに言われたら断れないよね…
本心は行きたくないんだろうな…


「聖斗…いいの?」

「仕方ねぇだろ…」

「ごめんね…」

「あぁ…」


素っ気無い会話に
胸が痛む。


やっぱり聖斗の気持ちは変わってないんだ…


本当に、"終わり…"なの?





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