ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

智可と恵美里に話して
少し気分が楽になった気がする。


智可は、それとなく雅史さんに
聖斗のことを聞いてみると言ってくれた。


今日もベットに入る前に
聖斗に『おやすみ』メールを送信した。
返事なんて来るはずないのに…
いつもの様に
携帯を握り締めて眠りにつく…




それから1ヶ月
智可から
聖斗が誰かと付き合ってるらしいという話しを聞いた。


予想はしてたけど
悲しかった…
私を抱いたみたいに
他の女性を抱いてると思うと
どうにかなりそうだった…


だから、その日から
メールをするのを止めた。


夏休みも、冬休みも
バイトがあるからと帰らなかった。


それが聖斗の望んでることだと思ったから…
私に会いたくないはず。


でも、春休み
とうとう伯母さんの怒りが爆発。
『どんなことがあっても帰ってきなさい!!』
強制的に帰らされてしまった。


私が帰ると、聖斗は留守。
なんでも、大学のサークル仲間と
何かの打ち上げらしい…


いつ、サークルなんか入ったのかな…
彼女とデートなのかも…


代わりにって言ったら悪いけど
大学を卒業したばかりの
優斗が帰って来ていて
私は、なんだかホッとしてた。


聖斗と、どんな顔して会ったらいいのか
分からなかったし
優斗が居れば
聖斗と話しをしないで済むと思ったから…


もう、1年近く聖斗とは会ってない。
私の知らない聖斗になってるよね…
彼女と楽しくやってるんだよね…


多分、引きずってるのは、私だけ…
聖斗にとって
私は過去の女になってるはず


リビングのソファーに座り
そんなことを考えていると
突然、キッチンから
伯母さんの怒鳴り声が聞こえてきた。


「優斗!
何言ってるの?
話しが違うじゃない!!」

「もう決めたんだ…
母さん、父さん、頼むよ…」

「そんな…今更…
お父さんも言ってやって下さいよ。
優斗、私は許しませんからね!」


えっ…何か…あった?




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