ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
そんな一途な伯母さんの想いに
何時しか伯父さんも
伯母さんを特別な目で見るようになっていった…
そして、おじいちゃんも
今回は2人のことを認め
伯父さんが養子に入ってくれるならと
結婚話しを進めたそうだ。
2人が結婚し
すぐに優斗が産まれ
また、ママも高校時代から付き合ってた男性と
結婚を決意して
彼をおじいちゃんに紹介しようと
帰って来た時
ママと伯父さんは
数年ぶりに再会することになる。
でも、それが
悲劇の始まりだったんだ…
ママと伯父さんの間に
再び愛の炎が燃え上がった。
ママは縁談を破談にし
伯父さんは伯母さんと別れると言い出した。
焦ったのは、おじいちゃん。
ママを名古屋の京子さんの所に帰し
伯父さんを説得した。
けど…
その時、既にママは
伯父さんの子供を妊娠してたんだ…
どんなことがあっても
絶対産むと言うママに
京子さんは根負けし
伯母さんには、絶対に秘密にすると約束させ
面倒を見てきたそうだ。
「その時、幸次さんに
この手紙を送ったんだろう…」
そう言って
京子さんは唇を噛みしめる。
「ママは伯父さんのこと
本当に好きだったんだね」
「そうだね…
本人の為だと、無理に別れさせて
可哀想なことしたよ」
ママも伯父さんも
そして、伯母さんも
純粋に人を愛しただけなのに
どうしてこんな悲しいことになったんだろう…
やり切れない思いが
胸を締め付ける。
「そして、ママはここで
聖斗を産んだんだね…」
私がため息混じりに
そう言うと
突然、京子さんが私の手を強く握り
大きく首を振った…
「京子…さん?」