ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

言葉を失い
放心状態の聖斗が
理絵さんに腕を引かれ
リビングを出て行く。


聖斗が居なくなり、ホッとしたのも束の間。
優斗の突然の告白を聞いた
伯父さんの質問攻めが始まった。


「いつから付き合ってるの?」

「2人とも、本気なんだよね?」

「結婚する気はあるの?」


伯父さん、かなり興奮気味…


「美羅ちゃん、このこと伯母さんが知ったら
きっと喜ぶよ。
そう!いゃぁ~、今日は、実にめでたい」


上機嫌の伯父さんは
凄い勢いでビールを空け
あっという間に酔い潰れてしまった。


「やれやれ
父さん、よっぽど嬉しかったんだな…
俺、父さん寝かせてくるよ」

「うん」


伯父さんの肩を抱き
寝室の方に歩き出した優斗が
振り返る。


その顔は
私の知ってる優しいお兄さんの顔ではなく
間違いなく、男性の顔だった…


「美羅、俺の部屋に居てくれ」

「あ、うん」


それが何を意味してるか…
分かってる…


・・・


「こっち向いて…美羅」

「う…っん」


優斗のペットの上
彼の唇が耳をかすめ
首筋に触れた。


それと同時に
腰から滑り込んできた手が
ブラの上から、優しく胸を包み込む。


優斗に、この身を任せる決心はしたものの
でも、まだどこか
彼を"兄"という目で見てる私が居る。


塞がれた唇から洩れる
熱い斗息…


「このベットで、俺にしがみついて眠ってた美羅を
女として抱くことになるとは思わなかったよ…」

「そう…だね」


まさか優斗に抱かれるなんて
私も想像できなかった…


「あんな小さかった美羅が
いつの間に
こんな大人の体になったんだ…」


全てを脱ぎ捨てた私の体を
確かめるみたいに
全身にキスを落とす優斗


「あ、でも…
聖斗が帰って来る…」

「…アイツは帰ってこないさ…
今日は入籍した日だ。
事実上の初夜
2人で過ごすに決まってるだろ?」


初夜…









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