ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
「そんなの電話でも良かったのに…
でもまぁ、美羅が来てくれたのは嬉しかったよ」


優斗の微笑みに
罪悪感を抱いてしまう


「へぇ~、どんなドレスにするの?
私たちも、そろそろ式のこと考えなきゃだし
教えてよ」


理絵さんは興味津津って感じで聞いてくる。


「うん…フリルじゃなくて
レースの方が
いいかなって…
ベールも、もっと長くしようと思って…」

「ふーん。いいわねー」そう言って
うっとりと、ため息をつく


やっばり理絵さんも女性だ
ウェディングドレスに憧れてるんだ…


すると、今まで黙ってた聖斗が
理絵さんの髪をそっと撫でると
目を細めながら言う。


「理絵は背が高いから
ドレスが似合いそうだよな。
きっと、誰よりも綺麗だよ。

早く見てぇな~
理絵のドレス姿」

「聖ちゃん…」


まるで少女の様に頬を染める理絵さん。


でもそれは、私に聞かせる為に言った言葉だったのかもしれない…
もう私のことは、なんとも思ってない。
自分が愛してるのは理絵さんなんだと
言いたかったの?


聖斗…
私はあなたを
そこまで深く傷つけてしまったんだね。


ごめんね…

ごめんね、聖斗…


_______
_____
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12月10日


結婚式まで、後2週間


私が独身の内にと
智可と恵美里が食事に誘ってくれた。


智可とは会う機会があったが
恵美里とは久しぶり
同棲してる彼氏とは仲良くやってるのかと
尋ねた私の言葉に
恵美里の顔が引きつる。


どうやら
私は地雷を踏んでしまったようで…


「あんな最低な男!
フってやったよ!!」


そう言って、豪快に笑ってたけど
恵美里がトイレに立った時、智可に聞くと
どうも
恵美里の方がフられたみたい。


それで、傷心の彼女は
仕事を辞め
実家に帰って来たそうだ。


「そっかー…
恵美里、可哀想…」


そう呟き、頬杖をつく私の指に
智可の視線を感じた。
「ねぇ、美羅…婚約指輪してないね」
曇った表情の智可。


「やっぱり、まだ聖斗君のこと…」








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