ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
「…それより…美羅…」
「あ…っ」
聖斗が私の頬を両手で包み込むと
ゆっくり首を傾け
熱い吐息と共に、優しいキスをくれる。
「ずっと、我慢してたんだからな…」
私だって…
頬から滑り落ちた手のひらが肩に添えられ
聖斗の唇が首筋に…
そして、胸へと下りていく
薄いブラウスの上から感じる聖斗の体温に
私の鼓動は敏感に反応し
それに気付いた聖斗が、上目づかいで私を見上げ
意地悪な顔して微笑む
「もう、感じてんのか?」
自分であって、自分じゃない
コントロール不可能な、この体
音も無く
静かに外されていくボタン
肌蹴たブラウスの間から覗く肌に
聖斗の甘い愛撫が繰り返される。
「アぁ…、せい…とぉ…」
ソファーに倒された体は
彼の意のまま
潤い満たされていく…
愛する人に抱かれる悦びは
この上なく
愛される悦びは
何ものにも代えがたい…
「あ…熱い…よ」
「どこが?」
分かってるくせに
それを、わざわざ私に言わせる時の
聖斗の意地悪な顔が好き…
欲しいよ…
聖斗が…欲しい…
この五感、全てであなたを感じたい。
一つになって
激しく、優しく、あなたの情熱を
この体に刻みつけて欲しい…
そして
この世で、ただ一人
聖斗だけに見てもらいたいの
ありのままの私を…
知ってもらいたいの
あなたを包む体が
こんなに熱いということを…
もっと激しく愛して…
あなたの愛に溺れたい…
上になった聖斗の髪をかきあげ
「愛してる…」と唇を動かすと
聖斗は少しだけ微笑んだ。
このまま離れたくない…
ずっと、繋がっていたい…
心も…体も…