ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
サンタクロース - 聖斗side -
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俺が離婚して3カ月
季節は冬
今日は、美羅にとって特別な日
12月24日
クリスマス・イヴだ…
俺たちはまだ、夫婦という関係ではない。
直ぐにでも籍を入れたかったが
女は離婚後、半年は再婚が出来ないらしく
まだ暫くは結婚出来そうにない。
俺と美羅にとって
紙きれ一枚の関係が、どれほど大きなモノだったか…
おあずけを食わされてる今
また一段と、その一枚の紙の重みを感じてる。
早く美羅を、俺の妻と呼びたい…
でもまぁ、一緒に暮らしてんだから
あんまり関係ないかもな…
家族揃っての朝食
今朝の美羅は元気がない。
当然だよな…
今日は薫叔母さんたちの命日だ。
それと、もう一つ…
不妊治療を始めた美羅
今日は2度目の治療の日
かなり辛い治療みたいで
俺は無理して病院へ行くことねぇって言ったのに
頑固なヤツ
言うことを聞かない。
どうしても俺の子供が欲しいと
必死で頑張ってる姿が
いじらしくて堪んねぇよ…
「ごちそうさま…」
朝食を半分以上残して箸を置く美羅の顔色は
すこぶる悪い。
「美羅、無理すんなよ…」
そんな言葉しか
掛けてやることしか出来ない
無力な自分が情けない。
「うん、平気だよ」
明らかに無理してるだろ?
前の治療を終えて帰った時は
自分の部屋のベットから出てこなかった…
そんな健気な美羅を見てると
可哀想で、胸をえぐられる思いがした。
「それより聖斗。
コレ、忘れないでよね!!」
そう言って
美羅が手にしたのは
1週間前に届いた一枚のハガキ
それは、美羅が洗礼を受け
両親を送り
1年前に、兄貴と結婚式を挙げた教会の
クリスマスイベントの招待状