ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】
「あぁ…それは…」
「誰がお前のこと迷惑だって言ったんだよ!
美羅のことフッた男か?
何処のどいつだ?
俺がボコボコにしてやる!」
聖斗の目は真剣だった…
「違う…違うよ。聖斗…
私が勝手に
そう思っただけ…」
「ホントか?」
「うん」
「変なこと…考えてねぇよな?」
「考えて…ない」
やっと納得したのか
聖斗がホッとした様に
その場にしゃがみ込む。
そんなことより…
「ねぇ…聖斗…
今、見た…よね?」
「何を?」
「だ、だから…私の…」
「あぁ…美羅の裸か?
目に映ってたけど見てない」
「ぐっ…」
私の体って
思いっきりスルーされるほど
魅力無いの…?
確か、前にも同じようなことあった…
んんっ…
ショックのせい?
頭が…クラクラする…
目の前が…暗くなる…
何…?
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私…どうした?
ここ…どこ?
薄っすら目を開けてみる。
「あ…リビング?」
自分の置かれた状況が把握できてない…
私、お風呂に居たはず…
どうしたんだっけ?
「目覚めたか?」
視線を上げると
ソファーの背もたれの後ろから
聖斗が顔を覗かせていた。
「あぁっ、聖斗。
私、どうしたの?」
「覚えてねぇのかよ。
のぼせて溺れかけてたんだよ」
て、ことは…?
聖斗がここまで私を運んでくれたってこと?
て、ことは…?
…うそ…