ロンリー・ハート《この恋が禁断に変わるとき…》【完】

伯母さんの家に来て
もうすぐ3ヶ月


そろそろ
一人部屋が必要だろうと
伯父さんが
使われていない二階の納戸になってた部屋を
片付け始めた。


今までは
一人は寂しがるんじゃないかと
気遣ってくれて
伯母さんたちが一緒に寝てくれてた。


荷物が運び出されていくのを
ジッと見ていた私の横に
伯母さんが立つと
独り言みたいな小さな声で話し出す。


「美羅ちゃん。
この部屋はね、あなたのママが
学生時代に使ってた部屋なのよ」

「ママが?」

私は驚いて
伯母さんの顔を見上げる。


「イヤかな?」


心配そうに目を細める伯母さん。


「うぅん。イヤじゃない。
ママの部屋使えるの
嬉しいよ」


ママと伯母さんは2人姉妹だったので
姉の伯母さんが
伯父さんを養子に向かえ
この家を継いでいた。


この家は、ママの実家
ママが育った家なんだ…


階段を上がってすぐの部屋が
優斗の部屋で
その隣が、聖斗の部屋


そして一番奥の
この部屋が
今日から私の部屋になるんだ…


「寂しくて眠れなかったら
伯母さんのとこにいらっしゃいね」

「うん」


殺風景だった部屋は
ピンクのカーテンが掛けられ
可愛いチェストに
私が大好きな
キャラクターのイラストが描かれたローテーブルなどが
次々と運ばれてくる。


そして…
お気に入りのドールハウスも…


あの、イヴの夜
サンタさんがプレゼントしてくれた
ドールハウス…


ママが伯母さんに預けてくれていた
プレゼントだったってことは
この時の私は
まだ知らない…

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