虹色の恋模様
どうしよう。
周りは知らない人だらけ。あたしの中学からこの高校に行った人なんてほんのわずか。
「大丈夫?」
「────え、」
目の前には男の子が立っていた。
「あー、くじいちゃったんだ」
そう言って彼があたしの足に触れようとした、
「ひっ!」
「え?」
思わず足を避けてしまった。
心配してくれているのに、あたし、なんて失礼なことを…!
「いや、あの……、すみませんっ」
「う、ううん。」
「……ご心配してくださって、ありがとうございます。…保健室にまでは1人で行きます」
.