【童話シリーズ第2弾】人魚姫
『お前が王子を裏切ったその時も、泡になってしまうだろう』
人魚姫は魔法使いの言葉をすっかり忘れていました。
そして、王子様も人魚姫の気持ちの変化に気付いていました。
しかしどうすることも出来ません。
このことが知られれば、人魚姫は王様や女王様にお城から追い出されてしまうでしょう。
それに、まだ人魚姫を愛しているのです。
そんな時、王子様にまた新たな縁談が入りました。
それは、あの日教会から出てきて王子様を運んで行った、隣の国の王女からでした。
隣の国の王様からの手紙も添えてありました。
『我が娘が王子の命の恩人だ』
そこにはそう書かれていたのです。
王様と女王様はびっくりしました。
今まで王子は、
「人魚姫が命の恩人だ」
と言っていたのですから。
王様と女王様は、早速王子にこの話をしました。