子羊ちゃんと王様
そのヒロ、と呼ばれる子羊ちゃんと俺は一定の時間、見詰め合っていた。
そして、子羊ちゃんが言った。
「・・・ごめん・・・。誰?」
まさか。学校同じで俺のこと、知らないとかありえねぇだろ。
自分で言うのも変だけど、ホントにおかしい。
「ヒロってば、あんたホント天然バカ!あははは!」
女たちは子羊ちゃんに向かって笑う。
子羊ちゃんは目を真ん丸くしてたっている。
俺は、その姿に笑ってしまった。
「へッッ?!」
子羊ちゃんは俺を見て驚いた。
他の女たちも、びっくりしていた。
俺は学校でクールキャラ。
普段、笑っているところなんて知らないから。
子羊ちゃんは、なんで笑うの?!という感じだった。
そんな姿にも笑えたんだ。