不器用な先輩




「いってきまーす」



そんな言葉とともに、家から出る。


やっぱりここでも先輩がいるのかもしれない、そんな期待があった。



いるはずがないのに。


先輩が向かえにくるようになったのは、最近なのだ。



たった2,3週間の話だ。


そんな長い時間ではない。


すぐに忘れられる時間だ。



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