私(獣師)と、あいつ(神獣)
「・・・・・・・・・うん、ありがとう。九ちゃん。」
「いえ、私には、それ位しか、出来ませんので。何時でも頼って下さい。」
九ちゃんの口元は、綺麗な弧を描き、太陽の様な温かい金色の瞳は私を見つめる。
「・・・・・・・ありがとう。」
私も、九ちゃんにそう言って、笑った。
―――――その夜・・・・
弥生は、鏡で、自分の首筋を見る。
そこには、炎に包まれた、真っ赤な龍の模様があった。
「・・・・・やっぱり、付いてたか・・・。」
それは、獣師が、神獣を召喚した時に出来る、その召喚した神獣の模様。
つまり、自分が獣師になったと言う証。
そして、あの異性の神獣が、もう自分の生涯のパートナーに、決まってしまったと言う証でもある。
「ハァ・・・・。」
神獣には、獣師の家紋が、胸元に付く。
「・・・嫌だなぁ・・・・。」
恐らく、あいつも今頃、自分の胸元確認してんのかな―・・・?
――――――ドキ・・・・・・
「ん?」
今、何か・・・・
「? 胸・・・?心臓・・・?が・・・」
一瞬、熱く感じた様な・・・・・・?