私(獣師)と、あいつ(神獣)




私の周りにいた女子が、一気に歓声を上げる。








「っキャ――――ッ!!!うそ、ここのクラス!?」






「やだ、夢みたい!!!ちょっ、早く席座ろー!」






「うんうん!!早く見たい―!!」






「やったー!!先生、早くしてよ―!!」











慌ただしく席に座った女子は、今か今かと廊下側のドアを見つめている。



・・・・・・正直、倒れたい気分なんですが。

だって、あんな奴と・・・ええ~・・・・・ちょ、マジですかこれ。




机に項垂れる私を余所に、先生は淡々と何かを話していて、それが終わると、咳払いを一つして、未だ開けられていない扉に手を向ける。












「よし、入ってくれ。」

















ガラッ






乱暴に、扉が開かれる。



そこから深紅の髪を風になびかせ、それと同じ色の鋭い瞳で、目線だけ教室をぐるりと見渡しながら、教壇に上るあいつ。


一つ、一つ、足音を響かせ、長い脚で教卓の真ん中に立つと



やや顎を上げ、冷めた様子で教室に居る生徒を見降ろして












「・・・・・零斗、だ。」












思いっきり俺様万歳な上から目線で、一言自己紹介をした。




これから、あいつと一年間・・・












「ハァ・・・・」










もうイヤっ!!!












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