夜想曲
彼と、夢の時間がゆるす限り、私はいつものようにデ−トを楽しみ、そして、夕方になって分かれの時間になった。

私は、彼とはなれればいなくなる、となぜか不安に思い、彼をひきとめようとした。

「まだいっしょにいて。」と。

けれど彼は、
「リラ、また明日。」というだけで、ほかにはなにも言わない。

手をつかもうとするのだけれど、ありえないくらい自分の歩く早さが遅くて。つかめない。

私は、彼が歩く速さに追いつけず、そうして、彼は暗い夜の街に消えてしまった…。



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