《Mimics》
「いたずら‥‥?」
「まあ、そういうことね」
「そういうことですね」
ふふんと笑うセリーヌと、にっこり笑うアレクシア。
悪いことをしたという気はないらしい。
「結局、失敗してしてまったけど」
「それは、しょうがないですわ。姉様が怒り出すんですもの」
「アレクシアが私に生意気な口を‥‥」
「あれは、リゼットの真似です」
「‥‥言い方ってものが」
「姉様が、『本気でやれ』といったのでしょう?」
反論ができないセリーヌ。
どうやら、アレクシアが一人前と言ったのは、あながち間違いでもなさそうだ。
「‥‥ところで、リゼットとはどなたなの?」
私が2人の話に出てきた、ある人物の名前らしきものを口にする。
すると、2人ははっとなり、その後すぐ、渋い顔をした。
「?」
「‥‥姉様、リゼットに今日、報告するのを忘れましたよね‥‥?」
「大変だわ‥‥!!」
「どうします?」