《Mimics》
「残念~」
「反省室に行かないだけ良かったですわ、姉様」
「‥‥けほっ」
リゼットがこちらを向く。
はっとし、慌てて礼をするリゼット。
「お客様、大変失礼しましたっ」
「あ‥‥、いえ、あの‥‥」
「ディーヴァ・フェレオル様よ、リゼット」
隣のセリーヌが私を紹介する。
さっき、アレクシアがリゼットに化けていた時と同じで、貫禄が出ていた。
目つきが鋭くなっている。
が、すぐにいつもの表情に戻る。
「あ、あのっ!!」
「?」
思わず、大きな声を出してしまった。
「どうしたのよ、ディーヴァ」
「どうしたのですか、ディーヴァ様」
セリーヌとリゼットが訊いてくる。
アレクシアは私の顔を見ると、ああと納得した顔つきになり、リゼットの腕をぐいっと引っ張った。
リゼットが私の前に来る。