この想いを君に… −三つ子編−
−冷静な判断−

そう言われたら今回はそうだったのかもしれない。

何とレースは。

むっちゃんも智道も転倒して、俺が優勝した。

パパが言った通りになった。

更にピットに帰ってきた俺を見るなり

「がんばれよ」

…これ以上、何を頑張るのかと。

そう言いたいけれど、俺はため息をついてとりあえず表彰式に向かった。



色んな人からたくさん祝福されて慌ただしく時間が過ぎた。

もちろん、羽曳野親子もやって来たけど、偶然にもその時、八尾は光さんと共に医務室まで行っていた。

転倒したとはいえ、軽い怪我で済んだむっちゃんだけど、念のために診てもらっていた。



だから俺が八尾と会えたのはかなり後からだった。
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