この想いを君に… −三つ子編−
「その後、ご両親は?」
みんなで騒がしいくらいに話をしながら食事をしている時。
ママがこっそり智道くんに聞いた。
「…ますます煩くなってます」
苦笑いをする智道くんが痛々しい。
パパが亡くなってから、智道くんのパパに釘を刺せる人間がいなくなった。
パパと智道くんのパパは正反対の性格をしているけど、元々は幼なじみ。
だから他人では言えない事もパパは平気で智道くんのパパに言っていた。
相手をよく知っているからこそ、出来るんだ。
パパは私と智道くんが付き合う事に対して反対をしていなかった。
反対する智道くんの両親に何度も釘を刺した。
そのパパはもう、いない。
「…そーちゃんがいたらなあ」
ママは窓の外を見つめた。
「あ、雪か」
冷えると思ったら雪がちらつき始めている。
「そーちゃんがいたら、二人はもっと堂々としていられたのかもね」
ママは目線を下に落とした。
「私じゃ、何の力にもなれないし」
そんな言葉に私と智道くんは俯いてしまった。
みんなで騒がしいくらいに話をしながら食事をしている時。
ママがこっそり智道くんに聞いた。
「…ますます煩くなってます」
苦笑いをする智道くんが痛々しい。
パパが亡くなってから、智道くんのパパに釘を刺せる人間がいなくなった。
パパと智道くんのパパは正反対の性格をしているけど、元々は幼なじみ。
だから他人では言えない事もパパは平気で智道くんのパパに言っていた。
相手をよく知っているからこそ、出来るんだ。
パパは私と智道くんが付き合う事に対して反対をしていなかった。
反対する智道くんの両親に何度も釘を刺した。
そのパパはもう、いない。
「…そーちゃんがいたらなあ」
ママは窓の外を見つめた。
「あ、雪か」
冷えると思ったら雪がちらつき始めている。
「そーちゃんがいたら、二人はもっと堂々としていられたのかもね」
ママは目線を下に落とした。
「私じゃ、何の力にもなれないし」
そんな言葉に私と智道くんは俯いてしまった。