この想いを君に… −三つ子編−
「凄い!!」

予選が全て終わってクラブのコーチが抱きしめてくれた。

全ての演技に自己最高得点が出て更に予選1位。

みんなに祝福されているとアンナがやって来た。

「サクラ、良かったよ!!」

アンナの笑顔を見ると私はたまらなくなってアンナに抱きついた。

「アンナ〜!!」

思わず、泣いてしまった。

コーチが苦笑いをしながら私達二人の間に入ると

「桜、報告が遅くなったけど、彼女にあなたのコーチをお願いする事にしたの?」

私は驚いてアンナを見つめると彼女は笑って頷いた。



聞けば、アンナはロシアに帰ってから大学を卒業後、マスコミ関係の仕事に就いた。

そこで出会った日本のテレビ局関係者と恋に落ちて結婚して。

やがて旦那様が転勤で日本への帰国が決まり、再びアンナも日本へやって来たのだった。

アンナも私の事を気にしていて、調べたら新体操を続けていたので様子を見に来たらコーチを頼まれたとの事だった。



これは運命だ。

私はそう思った。
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