この想いを君に… −三つ子編−
その帰り、ショッピングセンター内にあるスタバに寄った。

パパとママと3人でこんな風に買い物に来るなんて初めてかもしれない。

「あのさ、知樹」

パパが苦虫を潰したかのような顔をしている。

「お前の同級生の羽曳野さん」

俺の顔が引き攣った。

パパはまあ、抑えて、という手振りを見せる。

「そのお父さんがお前のスポンサーになろう、っていう話が来てるんだ」

頭をおもいっきり殴られたくらい、ショックでふらついた。

「…何、それ?」

まるで政略結婚ならぬ、政略恋愛的な話。

「俺はまだ回答してないよ。知樹に確認するって言ってあるから」

「パパは俺を売る気?」

思わずパパを睨んだ。

スポンサー…普通のスポンサーならまだしも。

明らかに俺の事を好きな羽曳野の親父がスポンサーになるなんて…

娘にせがまれたとしか思えない!!
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