この想いを君に… −三つ子編−
あれ?

僕はゆっくりと目を開けた。

高井田さんが拳を震わせて僕の顔を真剣に見ている。

「…なんで?」

「えっ?」

あの高井田さんが泣きそうになっていた。

「なんでそんな事を言われたのよー?」

身長高い、ヤンキー女の子がワンワン泣き出して周りの通行人は変な目で僕達を見ている。

「ち…ちょっと!!」

僕は慌てて高井田さんの手を引っ張った。

身長153センチしかない僕が身長170センチくらいの高井田さんを引っ張る光景は明らかに…変なんだろうな。

みんな、見てる。

逃げるように人通りの少ない場所に行った。
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