この想いを君に… −三つ子編−
「大量だね〜」

家に帰るとママが個数を数えだした。

隣で見ていた3歳年上のお姉ちゃん、むっちゃんの目がテンになっている。

「知樹、やるねえ〜」

むっちゃんは冷やかすように俺の肩を叩いた。

「52個!!」

ママは手を叩いていた。

…食えるか。

「ちょっと、凄いラブレターがあるよ!!」

差し出されたのは…

本当に…

他の子が付けてるメッセージは小さなカード形式が多いのに。

真っ白な、同色の模様が入った見るからに高そうな洋風封筒。

『門真 知樹様』

きっちりとした字で宛名が書かれてあった。

その裏には。

『羽曳野 マリナ』

あの、お嬢様。
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