この想いを君に… −三つ子編−
「付き合えばいいじゃない」

唐突に泰樹が叫んだ。

「知樹と八尾さんならお似合いだよ」

俺の顔は真っ赤に違いない。

「…そういう泰樹、あの告白は上手くいったのか?」

何とか俺は声を出した。

「…えっ?」

今度は泰樹が赤くなった。

「私も見てたよー」

桜はヒューっと口笛を吹いた。

「…付き合う事になった」

照れながら言う泰樹に今度はパパもママも

「えー!!」

と、大絶叫。

「どんな子?」

ママは怖いくらい、必死だった。

「僕より背が高くて茶髪でツンツンしてて…毎回ライブには来てくれる子」

泰樹の発言にパパもママも顔を見合わせた。

どう考えても…高井田の良い所を言ってないぞ、泰樹。

高井田がヤンキーにしか聞こえない。
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