この想いを君に… −三つ子編−
「多分、パパの体はもうすぐ動かなくなる」
知樹は悔しそうな顔をして髪をかきあげた。
「でも、お店やチームにとって、パパは必要なんだ!!
俺がパパの代わりに手足となってパパに指示さえしてもらえば…それでいいんだ。
だから全日制の高校は行かない」
…本当は言いたくない。
けれど…
「パパ、本当は知樹には普通に高校、大学に行って欲しいみたいよ」
知樹の鋭い視線が私を貫いた。
「…じゃあ、パパには俺が必要ない、と?」
私は慌てて首を横に振る。
「パパは本当は大学に行って勉強したかったんだって。
でも、家の事情で行けなくて。
知樹、本とか好きでしょ?」
私は知樹の部屋を見回す。
本棚にはずらり、と本が並んでいる。
「パパも家の事で知樹が好きな方に進めないというのがネックみたい」
知樹が怒り狂ったらどうしよう、とビクビクしていた。
最近、特に機嫌が悪い。
「…俺は」
冷ややかな目で私を捉える。
「これが好きな方面だから、別に問題ないよ」
そう言って立ち上がると部屋を出て行ってしまった。
知樹は悔しそうな顔をして髪をかきあげた。
「でも、お店やチームにとって、パパは必要なんだ!!
俺がパパの代わりに手足となってパパに指示さえしてもらえば…それでいいんだ。
だから全日制の高校は行かない」
…本当は言いたくない。
けれど…
「パパ、本当は知樹には普通に高校、大学に行って欲しいみたいよ」
知樹の鋭い視線が私を貫いた。
「…じゃあ、パパには俺が必要ない、と?」
私は慌てて首を横に振る。
「パパは本当は大学に行って勉強したかったんだって。
でも、家の事情で行けなくて。
知樹、本とか好きでしょ?」
私は知樹の部屋を見回す。
本棚にはずらり、と本が並んでいる。
「パパも家の事で知樹が好きな方に進めないというのがネックみたい」
知樹が怒り狂ったらどうしよう、とビクビクしていた。
最近、特に機嫌が悪い。
「…俺は」
冷ややかな目で私を捉える。
「これが好きな方面だから、別に問題ないよ」
そう言って立ち上がると部屋を出て行ってしまった。