この想いを君に… −三つ子編−
−ゴメン、しばらく会いにいけない−

家に帰ってから智道くんからのメールを見て私はため息をついた。

最近、智道くんの両親が監視の目を厳しくしているらしい。



…どうして。

そんなに反対するんだろう?



昔、何があったの?



リビングで車椅子に座っているパパを見つめる。

今月からお店には行っていない。

退職、という形で第一線を退いた。

病気が進行していて、もう字を書く事も出来ない。

自分で立ち上がる事も。

今もママにご飯を食べさせて貰っている。

けれど、幸いにもまだパパは話が出来る。

その声を聞くだけで少し安心する。

まだ言葉で私を励ましてくれるから。
< 81 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop