この想いを君に… −三つ子編−
「智道の親ってそういう人だよ」

この件について相談した知樹はあっさりと言った。

「だからそれもあるからパパは池田さんの事があまり好きじゃない」

考え方が違うんだよ、そう知樹は付け加えた。

「智道ってね…」

知樹は私を見て切なく笑うと

「親が構い過ぎるからあんまり友達もいない。
だから俺と遊ぶ時とかは本当に楽しそうにしてるよ。
…アイツ自身は本当にいい奴なんだ。
だからそういう事があっても桜は見捨てないであげて」

「…見捨てる訳ないじゃない」

私は少し腹が立った。

智道くんは智道くん。

親とは関係ないし。
< 83 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop