この想いを君に… −三つ子編−
「ただいま」

家に着いたのはちょうど12時。

ママは今日張り切ってお昼ご飯を作っていた。

「おかえり〜!!」

キッチンからまるで跳びはねるように嬉しそうにやって来たママ。

目を輝かせてゆかりを見つめていた。

「いらっしゃい!!」

…ママ、声が上擦ってるよ。

なんで緊張してるの、ママ?

「こ…こんにちはぁ」

ゆかりはゆかりで語尾が小さくなる。

「ささっ!!上がって!!
お昼の準備は出来ているから!!」

ママはゆかりの手を握りしめて引っ張っていった。

ちょうど階段から知樹が降りてきて

「何浮かれてるの、ママ?」

苦笑いをしながら僕を見つめた。
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