この想いを君に… −三つ子編−
「知樹」

いきなりパパが俺を呼んだ。

「学校、決めた?」

そう、前にパパと話し合った時は全日制の高校に行く、とだけ伝えた。

「…パパが行ってた高校に行きたい」

パパの目が一瞬、大きく開いた。

「公立だよ?」

「わかってるよ」



特別扱いはされたくないんだ…



行くならその学校に沿ってロードレースにも参加したい。

むっちゃんと同じ高校なら…

むっちゃんの本当のパパ、拓海さんや祥ちゃん。

今、在学しているむっちゃんや智道の前例があるから、何かあれば特別に休ませて貰ったり出来る。

現にむっちゃんや智道がそうだ。

でも俺は…

成績関係なく、パパみたいに学校は学校、ロードレースはロードレース。

分けたいんだ。



理由はそれだけじゃない。
< 96 / 161 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop