この想いを君に… −三つ子編−
「…俺が行っていた高校なら学力のレベルが低いんじゃないか?」

パパの学校は偏差値50前後。

「勉強を必死にしなければいけないと色々差し支えがあるから。
少し余裕がある方がいい」

「そうだね」

パパは頷いた。

「羽曳野さんも諦めてくれるかもしれないしね」

「でしょ?」

俺はニヤッ、と笑った。

「知樹」

パパは言った。

「レースにしても恋愛にしても。
いざ勝負する時は自分の判断だよ。
周りが言うからじゃない。
自分で判断してするべき事をしろよ。
…その女の子も知樹が決断する時を待っているのかもしれない」
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