狼彼氏×子兎彼女

■遠い記憶


「まぢで……覚えてねーの?」



真剣な顔であたしの顔を

のぞきこんでくる。


そう言われてもわからないよ…。


「はあ」とため息をついて

また前を向く悠弥。



「莉子さ…小さい頃迷子に

なったことあるだろ?」



迷子…?

そう言えばお母さんと

買い物に行く途中にはぐれちゃって


あのときはたしか…。




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