STARヒーロー★
チャキ…
と、また刃を見せる中条君。
ぎゃーっ!!
雅ちゃん!雅ちゃん謝って!!
あたしの決死の視線に気づいたのか、雅ちゃんはこっちを見て…
「璃子、このロン毛シバいていい?」
…
Σおーーーい!
(伝わってなかった…)
青くなるあたしとは反対に2人の間には熱い火花が散っていく。
「あぁ?テメェ女だと思って調子乗んなよ、男だったら舜殺もんだクソが」
「はぁん?女だからこその行動に決まってんでしょ、クソロン毛」
ゴゴゴ…と雷鳴のような音が聞こえるのはきっと気のせいじゃない。
「ちょ…ストーップ!2人とも離れて離れて!!」
あたしは雅ちゃんの腕を掴んで引き離す。
ひぃ!!中条君が怖くて振り向けない!!
「璃子ちゃんがまとめ役みたいだねー」
そんな空気を全然気にせず松崎はにこにこと言った。
アホ松崎がァァア!!!!
そしてまた、ふとあの銀髪が目に入った。
驚いたことに今度はちゃんとこっちを見ていた。
でも、興味なさそうなのは変わっていない。
瞳はまるで何も映っていないかのよう。