DREAM...
加那はA.B.C.D.E.F組の中のD組だった。


「ママ!!D組だよ!他にね~…知らない人だけだった…。あたしの知ってる人この学校にいないもんなぁ…」


加那の中学時代の友達は、偏差値が高い学園や、偏差値が低い高校に入学した。

みんなここを何故か嫌がる。

加那はそれが不思議だった。


「うーん…」

また少し首を傾げ、周囲を見渡しながら悩んでいると、加那は何かに気付いた。



みんながもってるでっかい荷物…なんだろ…?




持っていないのは加那だけだった。


「ママ…!!なんか他のみんなおっきい荷物持ってる…ってあれ?」


加那が悩んでいる時に、加那の母は消えてしまった。


いないし…迷子になったらどーすんのよ!!ママったらぁ…。




だが、母より荷物の事が気になり、自分の周辺にいる同級生達に尋ねてみた。


「あの…この荷物ってなんですか?」


恐る恐る聞くと、優しそうな女の子が微笑みながら言った。

「これは服とか…下着とか…寮に入るのでこれはお持ちでないと………あなた持ってないですね…?」


…寮?


「寮って…あのみんなが部屋で暮らす寮ですか?」



「はい」



…聞いてないよママ!!!!


加那はとっさに母に電話をかけた。
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