刹那
その瞬間背筋が凍った。
後ろ姿とは裏腹に冷たい瞳をしていた。
「あんたなに?つか、誰?」
口調はきついし、睨まれてる感じ。
でも、高校で初めて出会った子とは友達になるって密かに決めていたから・・・・
「私は高等部から入った楠木 蝶子。よろしくね?」
声が震える。
足もガクガク。
その子の存在に圧迫される。
「あはは。震えるくらいなら逃げればイイのに。
しかも、よろしく?
うちに関わると友達できなくなるよ?」
この子の言ってる意味が分からなかった。
それより、私の高校入ったら1番に会ったこと友達になると言う
夢を簡単に壊されてたまるか!!
しかも、そのこは笑っているのに冷たい。
私はまだ手が震えてる。
でも、震える手を拳にしてグッと力を入れた。
「別に友達できなくたってあなたと友達になる!!」
静まりかえった中であんなに叫んだのは初めてだった。
で、言った後怒ってないかな?
とか思いつつ顔を見てみると
「イイね。あんた。うちに普通の子が啖呵きった人あんたぐらいだよ?
うちの名前はそのうち有名になるよ。」
その子の目はさっきとは違くてちゃんと温もりがある瞳だった。
ちょうど体育館も終わるのか校長らしき人がしゃべってる。
「じゃあ、教室行かなきゃ!
友達になってくれるでしょ?」
その子は呆れていた。
そして、呆れた顔で笑った。
「好きにすれば?」
そう言ってその子はまた校庭の方を見ちゃった。
「じゃあねっ」
私はそう言い残し教室に向かった。