ダンデライオン~春、キミに恋をする~
「え?いい事ってなになに?」
キラキラと瞳を輝かせて、いかにも面白そうって顔で、あたしを見つめる親友達。
成田くんの事を思い出すと、頬が火照りだす。
「……え、えーっと……」
なんだか照れくさいけど、あたしは朝の出来事をみんなに話した。
――――……
――――――……
「シィが一目惚れ?」
「好き? かっこいー、とかじゃなくて?」
のんちゃんとゆっこが信じられないと目をまるくした。
それもそのはず。
あたし、恋とかそう言うの疎くって。
まだ、誰かを好きになった事、なかったんだ。
だからみんなの恋バナをうんうんって聞くしかできなくて。
ちょっぴりうらやましかったの。
だけど……。
そんなあたしにもとうとう、『運命の!』人が現れたの!
胸がキュンてしちゃうような想い!
これでしょ?これが、恋なんだよね?