ダンデライオン~春、キミに恋をする~
首を傾げたあたしの顔を、ジッと見つめる響。
?
……?
ボボボボボって頬が熱くなる。
「……あ、あの」
み、見すぎ。
穴、あいちゃう……。
唇をキュッと噛み締めたあたし。
そうしてないと、唇が震えちゃいそうだ。
「……ごめん。 なんか俺、すげぇ嫉妬深いみたい」
「え?」
首元に置いていた手で、口を覆うと、響はそのまま顔をそむけてしまった。
え? ええ?
そして、あたしの方を見ないまま響はこう言ったんだ。
「大野と椎菜が一緒にいても、実際俺には何も言えないと思ってた。……言っちゃいけないって。だけど、気が付いたらイラついてる自分がいて」
響?
「本当、俺カッコ悪いよな」
そう言って、ほんの少し頬を染めた響は「はあぁああ」って大きなため息をつくと
ガシガシって髪をかき混ぜてうつむいた。
……うそ。
…………うそだ。
だって、それじゃ、まるで……。
「……び、き?」
告白……だよ?
足の上に腕を乗せて。
頬杖した響は、覗き込むようにあたしを見た。
「迷惑?」
……え?