ダンデライオン~春、キミに恋をする~
LastSeason 花言葉を君に捧ぐ
・サイダーとオレンジ
冬休みはあっという間に終わりをつげ、新学期が始まった。
久しぶりの学校は、去年とは何も変わっていなくて。
すぐに日常を取り戻していた。
いつもどーりにに授業を受けて、
沙耶たちとはしゃいで。
残り少ない高2の生活を満喫していた……
つもり。
ちゃんと笑えているハズ。
あたしは、あれからずっと響をさけていた。
高2になってから響がいつもそばいたのに、今では目も合わさない。
その変化に、クラスメイトの数人は気付いてると思う。
でも、だからって直接聞いてくる人もいなかった。
沙耶には冬休みに会って、響のことを話した。
だけど肝心の泉先生とイツキ先生のことは言えなかった。
そこは、3人の事情だもん。
あたしが言っていいことじゃないよね。
そんなあたしの話を沙耶は黙って聞いてくれて。
さみしそうに笑って、「シィの決めた事なら」って。
そう言ってくれたんだ。