ダンデライオン~春、キミに恋をする~
「えらいぞ、成田」
なんで、成田くん?!
「……遅かったんで、このまま帰ろうかと思いました」
「それは間宮のせい、だな」
「…………」
フフンと、不敵に笑ったショウちゃん。
そんなショウちゃんなんか気にもせず、成田くんは穏やかに微笑んだ。
「教師と在ろうものが、人のせいにしてもいいんですか?」
「……言うな。 成田」
なに、このふたり……。
てて、てゆーか!
「成田くん、帰ったんじゃなかったの?!」
ショウちゃんを押しのけて身を乗り出す。
そんなあたしの言葉に、成田くんの視線がチラリとショウちゃんに注がれた。
彼の視線の先を追うと、ショウちゃんはグッとその目を細めながら腕組みをした。