ダンデライオン~春、キミに恋をする~
スカートとにらみ合っていると、下から賑やかな声が聞こえてきた。
いつの間にか、お母さんは帰ってきてたみだいだ。
……ん? あ!洗濯物頼まれてたのに忘れてたぁ
慌てて着替えを済ませて、バタバタと階段を下りた。
その勢いのままリビングのドアノブを掴む。
と、あたしが捻るより先に、ガチャッと扉が開いた。
「ぶっ」
目の前に現れた影に顔からぶつかってしまった。
いったぁ……
タイミング悪……、もう誰?
この感じ、カケル?
鼻をこすっていると、すぐそばで声がした。
「ごめんね、大丈夫?」
え?
ハッとして顔を上げる。
そこには、すまなそうにその表情を歪めたイツキ先生が立っていた。
……。
ひゃああああ!