ダンデライオン~春、キミに恋をする~
目の前の景色が反転して、一瞬青空が見えた。
――ドサッ!
「……アタタタ」
うぅー。
最悪ー……。
お尻から思い切りいっちゃったし。
「もぉ……一体なんなの?」
何につまずいたのかと、後ろを振り返ってそのまま固まってしまった。
……え。
あたしの下敷きになってたもの。
それは…………。
人間。
「重いんだけど」
う……うそ!
「ご、ごめんなさいぃぃい!」
そこにいたのは、顔を歪めた見知らぬ男の子。
タンポポまみれの上体を起こして、あたしをジロリと睨んだ。
ひゃああああ!
最悪っ!