1month honey


「なんでシラフなの?」


二人で馬鹿騒ぎをする
優香とタクミの叫び声に
かき消されないようにと
金髪男は私の耳元で
そう囁いた。

これが君からの初めてのセリフ。

典型的なチャラ男である君らしい
でも忘れられない一言。


「いや
 酔ってますよ。」

愛想笑いで答えると
金髪男は私の目の前に
ぐいとコップを突きつけてきた。

「絶対嘘だ。
 もっと飲みな。」


それから
金髪男からの猛攻撃は続いた。

さすがの私もすっかり酔っ払い
店を出る頃には
足元がふらついていた。

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