1month honey

そんなことを考えながら眠ったせいか
やっぱり夢にはリュウジが出てきた。


真っ赤な服に帽子。
大きな白い袋を抱えた
リュウジサンタ。

眠る私の前に現れて
ニヤニヤ笑う。

「久しぶり。」

私のおでこにそっと口づけをした。
突然サンタの格好で現れたリュウジに
嬉しいやらおかしいやら…
複雑な気持ちになりながら

私は泣いていた。
気づいたら涙が溢れて
何度もリュウジの名を呼んだ。


リュウジは私の涙を
そっと指で拭って言った。

「泣いてる暇なんてないよ。
 もう時間がない。」

私にはその言葉の
意味がわからなかった。

キョトンとした顔をしていると
リュウジは続けた。

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