1month honey

居間へ行くと
両親、共にいて
すこし気まずい状況。

出かける装いの私を見た父親は
明らかにムッとした表示をした。

次の瞬間
私は自分でも驚く行動を取った。


「父さん、母さん
 いつも心配かけてごめんなさい。

 私大事な人がいるの。
 伝えなきゃいけないことがあるの。
 ちょっと行ってくる。」


キッチンの奥の方で
母親は優しく微笑んだ。
そして親指を立てて
がんばれ、と
無言のエールをくれた。

父親は新聞を読みながら
そうか、とだけ呟いた。


あとから聞いた話。
あのとき父親は
すごく嬉しくて
照れ臭かったらしい。

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