1month honey
二人に背中を押されたような気持ちになり
私は駆け足で玄関に向かった。
靴を履いている途中
ふと一つの疑問が浮かんだ。
私はリュウジの番号を
アドレス帳から消していた。
指定着信音なんて
なるはずがない…
そのとき
玄関に置いてある小さな人形が
目に入って笑った。
「ありがとう。」
そう言って玄関の扉を開ける。
真っ赤な服に帽子
ニッコリ笑ったサンタさんが
私を見送ってくれていた。