1month honey

食卓から一人離れ
部屋に駆け込んだ。


「もしもし?
 これから暇?」

通話ボタンを押して
聞こえてくる優香の声。

挨拶の一つもなしに
いきなり用件かよ…
と思いつつも返答する。

「暇だけど。
 なしたの?」

「飲み会あるんだけどさ
 女一人足りないんだよね。」

すがるような優香の声が
無機質な現代文明の結晶を通して
私の鼓膜を振動させる。

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