1month honey

枕元に置いた携帯が
振動と共に
メロディーを奏でる。

仰向けだった体を
うつぶせにして
手を伸ばした。

見ると
母親からの着信。


「もしもし。」

すこし間を置き
ドスのきいた女の低い声。

母親は怒っている。

「何時だと思ってんの。
 あんた明日も学校でしょ。
 最近休みが多いし
 行っても遅刻ばっかで
 単位やばいって
 担任の先生から電話来たよ。
 明日はちゃんと行くんでしょうね?
 早く帰りなさい。」

低音の早口。
母親が本当に怒っているときの癖。

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