1month honey
こっそりと
幸せに浸りながら
ボーっとする頭を
フル回転させて
なんとか準備が完了した。
可愛いと
そっとキスするリュウジに
さらにとろける私。
そんな私の気も知らず
リュウジはスタスタと歩いて
玄関の方へ向かってしまった。
慌てて追いかけ
私も外へ飛び出した。
冬の夜。
冷たい風が骨身に凍みる。
肩を震わせ
体を擦りながら歩く私に
背中を向けていたリュウジが
くるりと振り返った。
満面の笑みを浮かべ
両手を大きく広げる。
「紅、おいで。」